夏に楽しむ緑茶の時間

「炒るお茶」と「蒸すお茶」、夏に楽しむ緑茶の時間。

暑さの中にほっとひと息。
それぞれの技が生み出すおいしさを味わう。

暑い季節こそ丁寧にいれた一杯の緑茶が、心と体に優しく沁みわたります。釜炒り茶は芳ばしい香りとすっきりとした味わいが魅力。熱めのお湯(85~90度)でいれると、その個性が引き立ちます。ちなみに釜炒り名人・興梠さんのおすすめは、「熱湯をガッと入れて1分待つ。それでも十分おいしいですよ」とのこと。熱く香ばしい一杯が冷房で疲れた体をほぐし、元気をチャージしてくれそうです。

一方、蒸し製法の煎茶はまろやかな旨みと鮮やかな緑色が特徴。この季節はやや低めの湯温(70~75度)で濃いめにいれ、氷を入れたグラスに注ぐのがおすすめです。見た目も気分も涼やかに過ごせそうです。

また、いずれのお茶も氷水出し(下記参照)でいれると風味に旨みと清涼感が加わり、非常に美味です。個性豊かな緑茶で、自分だけの癒やしのティータイムを楽しんでみてはいかがでしょう。

氷水出し煎茶

夏におすすめの氷水出し煎茶の楽しみ方

※氷、水はそのまま召し上がってもおいしいものを。浄水器を使用した水や、軟水のミネラルウォーターがおすすめです。

  1. 小さな急須や小皿に茶葉を約5g入れ、適当な大きさの氷をのせます。
  2. 茶葉が浸るように冷水を回しかけます。
  3. じっと待つこと1~2分。茶器をゆすって、開いた茶葉が動かなくなったら飲み頃です。
  4. 小ぶりな茶杯を使用し、氷が溶ける速度で、少しずつ味わいながらお召し上がりください。
  5. 氷が溶け味わいが薄くなったら、熱湯を注ぎ2~3分を目安に茶葉をしっかり蒸らすと、
    キリッとした渋みと後味をお楽しみいただけます。

おすすめの日本茶

釜炒り茶・玉緑茶

希少な釜炒り茶と、蒸し製法と釜炒り製法の両方の特徴を併せ持った玉緑茶。
いずれも食事にも相性のよい、すっきり香ばしく軽妙な味わいです。

「五ヶ瀬 釜炒り茶」は私の茶園で育て、丁寧に炒ったお茶です。また、釜炒り茶「笑壺に炒る」も私が手がけました。九州産の香ばしい茶葉を手軽に楽しめる、お値段以上の価値がある自信作です。九州ならではの「嬉野 玉緑茶」と合わせて、ぜひ飲みくらべてください。
(茶師 興梠洋一さん)

香ばしくもすっきり 笑みがこぼれる味わい

釜炒り茶「笑壺(えつぼ)に炒(い)る」

釜炒り名人・興梠さんが手がけた、すっきりと香り高い釜炒り茶です。毎日気軽に楽しめる量もうれしいポイント。お食事中にぴったりな味わいで、夏は水出しアイスティーもおすすめ。

香りのよさとクリアな味わいの希少な緑茶

五ヶ瀬 釜炒り茶

すっきりとした清々しい香り立ちと、渋みが少なく透明感のある味わいが特徴です。釜炒り名人・興梠さんが、農薬を使わずに自然の力で育てた元気な茶葉から作った希少なお茶です。

釜炒りと蒸しの長所を併せ持つまろやかな味わい

嬉野 玉緑茶

釜炒り茶と蒸し製茶、それぞれの魅力を併せ持った蒸し製玉緑茶です。程よいコクがあり、渋みが少なくまろやかな味わいが特徴。深みのある濃緑色の水色の美しさにもうっとり。


煎茶

現在の日本茶のスタンダートとも言える深蒸し煎茶のおすすめ2種と、伝統的な味わいの基準となる宇治茶の名品、個性的な香りの逸品をご案内します。

濃い・甘い・渋くないの三拍子揃ったまろやかさ

深蒸し煎茶「おまえさま」

まろやかなコクと、ほっとするような香り立ち、熱湯でいれても渋みが出ない、優しく包み込んでくれるようなお茶です。全体に深みがある味わいですが、飲んだ後はすっきり。

甘い香りとまろやかさ 美しい水色の深蒸し煎茶

知覧 ゆたかみどり

サツマイモのようなほっこりとした甘い香りが特徴。コクがありながらも渋みが少なく、甘みのあるまろやかな味わいです。鹿児島県で多く栽培されている品種「ゆたかみどり」を使用。

香りのよさが際立つ宇治茶 飲み口はふくよかで爽やか

宇治 やぶきた

宇治茶ならではの爽やかな香りと旨みが特徴で、凛とした上質感が感じられます。ふくよかですっきりとした飲み口も人気の理由。湯冷まししたお湯でお楽しみください。

花の香りをまとった丸く濃厚な味わい

藤枝 藤かおり

藤やジャスミンの花を思わせる、華やかで甘美な香りが印象的な煎茶です。「藤かおり」は、紅茶と日本茶の品種の掛け合わせにより生まれた珍しい品種です。

煎茶を極める 伝統の手揉み茶

蒸した茶葉を、加熱しながら5~6時間かけて丁寧に揉み、乾燥させて仕上げる「手揉み製茶」。濃厚で芳醇な風味は、熟練の技と長い時間をかけた手間によって生まれます。ルピシアでは、この伝統的な煎茶製法を受け継ぐ、生産量の限られた希少な茶葉を、通信販売限定で8月上旬に発売予定です。

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