
台湾茶は産地の標高や風土のほか、発酵の度合いによっても味わいが異なります。
ここでは、代表的なお茶を紹介します。
特集「台湾茶を謳歌する」目次

高山茶(こうざんちゃ)
標高1,000メートル以上の高地で生産されるお茶。寒暖差が大きく、霧深い環境で育った上質な茶葉を軽く発酵させているので、水色は明るい黄緑色です。最大の特徴は、緑茶を連想させるほど澄みきった「清香(チンシャン)」と呼ばれる爽やかな香り。現代の台湾茶を象徴する、清々しい余韻と甘みを堪能できる一杯です。

凍頂烏龍(とうちょううーろん)
台湾南部を代表するお茶で、最もポピュラーな烏龍茶です。しっかりとした火入れ(焙煎)を施すことで、心落ち着く香ばしさと奥深いコクが生まれます。水色は黄緑色。どこか懐かしく、お米や蜜を思わせるふくよかな味わいは、食事にもお菓子にもよく合います。

文山包種(ぶんざんほうしゅ)
「北包種、南凍頂」といわれるように、台湾北部を代表する伝統的なお茶。発酵度が低く、緑茶に近い軽やかさを持っています。その香りは「蘭の花」に例えられるほど繊細で優雅。摘みたての花の香りのような、清らかな余韻が魅力です。水色は淡い黄緑色。台北近郊の坪林が主要な産地として知られています。

東方美人(とうほうびじん)
ウンカという小さな虫が茶葉を噛むことで起きる化学変化が生み出す、奇跡のようなお茶です。とろけるような甘さと熟した果実や蜂蜜を思わせる香りで、水色は明るい橙紅色。19世紀、その優雅な香りに驚いたイギリスのビクトリア女王が「オリエンタルビューティー」と名づけたといわれています。
丸い茶葉においしさがたっぷり

台湾茶は、生葉から完成まで1日半という長い時間をかけて丁寧に作られますが、そのうち「包揉(ほうじゅう)」という工程では約10時間かけて、包んで、揉んで、ほぐすという作業を30回以上も繰り返します。
ころんと丸くなった茶葉には、酸化酵素の働きで生まれたおいしさのエキスがぎっしり。お湯を注ぎ足すたびに茶葉がほどけて浸出されるので、台湾茶は何煎も楽しめるのです。
お湯を注ぎ足しながら何煎も楽しめる
1回分の茶葉で4〜5煎は楽しむことができるのも台湾茶の魅力。煎を重ねるごとにゆっくりと茶葉が開いていき、味わいや香りの変化を楽しめます。

LUPICIA Tea Magazine
